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久々の妄想二次創作 ヤマト編 第一話

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主人公:ヤマト(17) ※A.P.235年時点


宇宙を旅するアークス船団 『オラクル』
幾多ものアークスシップが連なり、一隻にはおよそ100万人の人々が暮らしている。
ここはその一隻であるアークスシップ「ラグズ」

アークスシップには一般市民が暮らす市街地の他に農業地区、海洋地区、工業地区、山岳地区といったとても人工的に作られたとは
思えない規模の様々な区域が存在する。
暮らす人々にも様々な職業や文化、歴史があり、アークスという組織もその一つだ。
アークスはダーカーという脅威に対抗するために編成された部隊だが、もともとはフォトナーによって作られた生体兵器である。
フォトンを扱う才能に開花したものはアークスに所属し、様々な星々を探索することとなる。
望んでアークスとなったものもいれば、生まれながらにしてその道を歩むことしか選択肢がないものもいる。
ダーカーの襲撃によって保護者を亡くした孤児達、又は虚空機関(ヴォイド)によって遺伝子開発をされ、用済みとなった子供達等がこれにあたる。

山岳地区の中枢の平野に「イリオス」という民間組織団体がある。
ここではその孤児達を引き取り、孤児院としての役割と同時にアークスになるための教育を行っている。
ラグズには他にも数多くの孤児院やアークス育成施設が存在しているが、
その中でも歴史が長く古い仕来りを重んじることから一般人からはしばしば宗教団体のような見方をされている。

イリオスは同一の敷地内に五つの建物で分かれている。
幼年期を過ごす「ニムエ」
フォトンの適正が認められた者が所属することになる「バウト」
突出した才能が認められ選ばれた少数のみが所属することができる「エリス」
アークスとしての技術を教える教官や全体の運営を取りまとめる管理部門の「テミス」
歴史あるイリオスを統べる賢人会が使用する「セドナ」

新しい孤児達はまずニムエに所属することになる。
そして毎年行われるフォトン適正検査によって認められると「バウト」への移動となるのだ。

アークスシップでは通常適性検査は生まれてすぐ病院で行われ、おおよその教育施設やその他の施設でも行われている。
それは今までフォトン適性がないまま育った大人でも何かのきっかけで、あるいは突如体質の変化として現れることがあるからだ。

ここイリオスでは五歳と十歳にそれぞれ行われている。
反対にフォトンの適性が認められず、十歳で満期となった孤児は別の施設へと移されることになる。
そのため同じ環境で育った者同士や兄弟が離れ離れになることを恐れ、大半の孤児達はフォトンの適性が認められる事を願っている。
そして今年もまたその時期がやってきた。

イリオス内にある研究施設で五人の少年少女が検査の時を待ち待機している。
今年は五歳児が三人と十歳が二人だ。
「きっと大丈夫だって!そんな辛気臭い顔すんなよな!」
悲しげな表情で順番を待つ少女を活発そうな少年が励ます。
「うん……」
小さく頷いた少女の肩は項垂れたままでその表情は変わらなかった。
二人はニムエで育ち、今年で満期となる十歳を迎える。
少女には唯一の肉親である歳の近い姉がおり、フォトンの適性が認められなければ
今年で離れ離れになってしまうのだ。
「ヤマトはほら……!足だって速いし、それに姉ちゃんがエリスにいるだろ?だからきっとヤマトだって大丈夫だよ!」
「うん……ありがとうアニー」
僅かに微笑むヤマトを見て安堵するアニー。
「俺なんて頭も良くないし足も遅いし、それに兄弟もいないからさ。だから一緒にバウトに行こうな、ヤマト」
「うん……」
照れ臭そうに頭をかく仕草をしたアニーの表情は悲しげで、
良く見るとその手は小刻みに震えていた。
やはり身内がいないアニーも一緒に育った仲間と離れ離れになるのは相当心細いのだろう。
ヤマトはアニーの手をそっと握り順番が来るその時をただ待つことしかできなかった――


僅かにしか光が差し込まない薄暗い部屋で少女は目覚める。
ぼんやりと見える見知った天井から部屋内に視線を移すと飼っている黒猫の瞳だけが2つギラギラと輝いていた。
「おはようクロネ」
「ニャァ~~。ニャアアァ~~~ン」
何かを訴えるかのように口を三角に開け返事をしたのは黒猫のクロネだ。
「わかったわかったって」
目覚めたばかりでまだ気だるい体を起こしつつ猫に話しかけた少女の名前はヤマト。
どうやら幼い頃の夢を見ていたようだ。
「……はぁ」
考えまいとしていた過去を不意に思い出し、肩で重い息を吐き出すヤマト。
そして猫に食事を与えてからボサボサの髪を整えいそいそと支度を始めた。
「行ってくるね」
飾り気のないエナメルのバッグにモノメイト(回復薬)とテレパイプ(簡易転送装置)、厚手のコートだけを詰め込み、
言い聞かせるようにクロネの頭を軽く撫でてから家を出た。

ヤマトの住む区域は市街地の中でも一番外れに位置し、開発中の工業地区との中間にある人気の少ない場所だ。
人気は少なく治安もあまり良くないがそれでも家賃が安い為、貧乏な生活を送るヤマトには十分は住居だった。
アルバイトをしながら非正規のアークスとしてだけの活動をするヤマトの生活は常に貧しく、食事は安売りの缶詰(主に猫缶)の確保が生命線だ。

ヤマトの向かう先はアークスシップ各区域の中央に位置するゲートロビーだ。
距離的には果てしなく遠い場所にあるが、専用のテレポーターに乗ることにより数秒でたどり着くことができる。
ヤマトは目を閉じ眩い光に包まれ、そして次に目を開けた時には先ほどまでとは全く違った景色のゲートロビーに着いていた。
今日の目的はアルバイトではなく、アークスの仕事である惑星探索だ。

ヤマトは受付カウンターで手続きを済ませ、惑星間を移動する為の小型輸送船に乗り込んだ。
行き先はアークス船団の進む方向とは真逆に位置する遠く離れた惑星「ミカッサ」だ。
ミカッサは旧光年以前の時代に資源開発の星として盛んだった星だが、フォトンのエネルギー転用が実用化されてからは用済みとなり、
以来「フォトナーの遺産」として取り残されていた。
新光年に入ってから考古学のために研究者が行き来するようになり、現在では僅かな人口が定住した市街地が数箇所存在している。
ミカッサは比較的温暖な星のはずだが、突如異常な気候の変化が起こり、現在は惑星の半分が氷に覆われているという。
困り果てた住人がアークスに調査以来を出したというわけだ。

惑星間移動の為の亜空間発生装置「テレプールシステム」によりヤマトが乗り込んだ小型輸送船は程なくしてミカッサにたどり着いた。
降り立った地域はすでに白銀に包まれ、吐き出す息は白く冷たい風が肌を刺激する。
ヤマトは用意していたコートを身にまとい、遠くを見渡した。

割と近くの空には煙が上がっており、それはすぐそばに町があることを表していた。
ヤマトが町へたどり着くなり雪で遊んでいた子供達に出迎えられた。
「あ!ヤマトだ!」
「久しぶりだね、みんな大きくなったね、元気だった?」
「うん!ヤマトは全然変わんないね!」
再会を喜ぶ子供達に囲まれるヤマト。
ヤマトは以前にも一度遺跡の調査のためにミカッサにしばしの間滞在したことがあった。
ある事件以降、人と関わることを拒んできたヤマトだったが、子供達には心を許すことができた。
「ヤマトも一緒に遊んでよ~」
「ごめん、今日はお仕事があるから遊んであげられないんだ」
「ちぇっ……でもまたしばらくここにいるんでしょ?」
一瞬困った顔を見せたヤマトは子供たちの頭を撫でると優しく微笑みかけ約束をする。
「お仕事が終わったら……お仕事が終わったら必ずまたここに来るから、ね?」
子供達に別れを告げ町の奥にある役所へ向かった。

異常気象は人々の生活を脅かし、特に雪の激しい地域では交通手段が途絶え深刻な食料難に陥っていた。
すでに複数のアークスキャラバンが調査に来ているというが、確かな原因は未だ解明されず、おかしな噂話ばかりが広がっていた。
役所の人間の話では、星の神による天罰だとか、悪魔の仕業だとかどれも宗教じみた噂話だ。
一番新しい情報である男の目撃情報によれば、フォトナーの遺跡付近で長い翼の生えた天使のような人型の物体が山の方へ軌跡を描き消えていったという。
「嘘じゃねぇ、俺は確かに見た。普段人はあんまり近寄らねぇ場所だが、あれは人間じゃなかった」
その話を聞いたヤマトの表情が強張った。
「イスズ……」
ヤマトは男に軽く会釈をし別れを告げると落ち着かない様子で役所を出た。
そして何かを確信したかのように急ぎ町を出てフォトナーの遺跡へ向かった。
「(他のアークスが見つける前に……私が!)」
ヤマトは厚手のコート一つという軽装のまま、さらに雪の多い山岳地帯へと入っていった。

遺跡が近づくにつれ吹雪の激しさは増していった。
それは何となくだが、吹雪の中心に目的地があることを感じさせた。

息を切らしながらようやくたどり着いた頃には、あたりはすっかり暗くなっていた。
吹雪は止み、二つの近い星の光によって照らされて輝く雪のおかげで視界は悪くはなかった。

遺跡にたどり着いたヤマトは山の中枢に雪の光よりも薄ぼんやりと明るい場所を見つけた。
目的はそこにあると確信したヤマトは足を急がせその場所へと向かった。

青く輝く雪の光とは違いやや赤見を帯びた光の中心に噂の正体がいた。
「イスズ…っ!」
長い翼に白い体、人間にしては異形な手足の長さをした生物がうずくまっていた。
ヤマトはゆっくりと近づき声をかけた。
「イスズ……お姉ちゃん」
今まで強張っていた表情から力が解かれ、年齢に相応しい少女の面持ちへと戻るヤマト。
ヤマトが声をかけると姉と呼んだその生物はゆっくりと顔を上げ、ヤマトを凝視する。
「……」
「お姉ちゃん、私だよ、ヤマトだよ、わかる?」
ヤマトは目に涙を浮かべ、微笑みながら問いかける。
「……ヤ…マ…」
異形の生物がヤマトの問いかけに僅かに口を開いたその瞬間、上空に無数の光の槍が現れヤマトの眼の前で
その白い体に突き刺さった。
「グッ、ギャァッ……!!」
驚く間もなく続けざまにタリスがどこからか飛来し生物の上空で静止した。
タリスに雷のフォトンが集められ放たれようとしたその時、瞬時に飛び上がったヤマトによって真っ二つに切り裂かれタリスは効力を失った。
「レナード……!!」
タリスが飛来してきた方向へ向き直るようりも先に、憎しみを帯びた叫び声で名を呼びつけた。
「……」
ヤマトが構えた先には長身で黒いコートをまとった男が立っていた。
その男の姿を確認するも勢いよく飛びかかりダガーによる攻撃で斬りかかるヤマト。
男に避ける様子はなく、ダガーの刃が男の体を捉えようとしたその刹那「ギィィィィン!!」という金属がぶつかり合う音が響き渡り、
攻撃は中断される。
ヤマトの攻撃を止めたのは黒髪の青年だった。
「久しぶりだね、ヤマト」
「……邪魔をするならあなたでも殺すよ、アニー」
先程までのあどけない表情は完全に消え去り、その瞳は鋭く何処までも深く暗い闇のようだった。
「随分と腕が落ちたんじゃないか?ヤマト。以前の君なら僕の剣じゃ届かなかったと思うが」
アニーはヤマトの幼馴染であり、アークスとしての修行を積み同じ砂を噛んだ同期だった。
「あら、それじゃあ腕が落ちたかどうか試してみる覚悟があるのね?」
ヤマトはダガーをもう一つ取り出し、両手に持ち替え身構えた。
その姿を見たアニーも真剣な表情になりダブルセイバーを構える。
ヤマトは勢いよく地を蹴り飛び上がるとアニーの横を高速ですり抜け
氷の柱を二つ蹴ってさらに加速し、アニーの死角から勢いよく斬りつけた。
「…ッ!!」
アニーはなんとか反応し武器で攻撃を受け流すもそこにはもうヤマトの姿はない。
「そこだ!」
アニーは叫ぶと同時にダブルセイバーで頭上を斬り払う。
ギャン!と音を立てて武器で防いだヤマトの体ごと弾き飛ばす。
飛ばされながらも空中で身体を捻りアニー目掛けて伸ばされたヤマトの手が光り、
アニーの足元に爆発が起こる。
「うおっ!?」
間一髪爆発を回避したアニーは冷や汗を垂らしながら笑った。
「その動きと反則技は相変わらずだね」
着地する瞬間のヤマト目掛けダブルセイバーで斬りかかるアニー。
武器と武器が交差し、ジリジリとフォトンが音を立て火花を散らす。
「ヤマト、君の気持ちはわかるが……君は間違っている!」
「うるさいっ!」
ヤマトはダガーを降り払いアニーを弾き飛ばす。
アニーは自ら後方に飛び上がり空中で一回転し着地した。

その戦闘の最中レナードは光の槍によって束縛したイスズの額に触れ、テクニックを行使する為のフォトンの形成を行っていた。
すると沈黙していたイスズの身体から赤味がかった光が放たれ、槍の束縛を逃れたイスズはその空間に溶け込むように消えていった。

「イスズッ……!」
ヤマトが名を呼んだ時にはもうその姿はどこにも見当たらなかった。
「そんな……やっと会えたのに……」
ヤマトは力なくその場に崩れ冷たい地面に手をついた。

「……」
「行くぞ、アーネス」
「はい……」
ヤマトの様子を見ていたアニーだったがレナードに即されその場を後にした。

静寂の中冷たい風の音だけがむなしく響き渡る。
イスズは一年間探し続けようやく再開できた唯一の肉親である姉だった。
事故によって異形の姿となってしまった為に追われる身となった彼女をどうにか救いたいと
かつての友に剣を向け、孤独の淵を彷徨い続けた結果が故に、己の無力さと虚しさだけが
彼女の心を支配した。

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プロフィール

玖呂猫くろねこ

Author:玖呂猫くろねこ
初めまして 玖呂猫と申します。
ここではSEGAが運営しているオンラインゲーム「ファンタシースターオンライン2」での出来事等を書いていきたいと思います。
私自信ブログというものが初めてなのと、仕事が忙しくなかなか更新できない事もあるかもしれませんが頑張って続けて行きたいと思います。たぶん。

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